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2009、02、02
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「何モノ欲しそうな顔してるぜよ」
「っ!」





メガネの奥の






ふいに後ろから声をかけたら、柳生の体がビクリとした。
こりゃ愉快。

柳生の視線の先には、2人のチームメイト。
笹本透と柳蓮二。
スコア表を見ながら何やら2人で話し込んでいる。



「からかうのはよしたまえ仁王くん」
「まあ、からかうのは俺の性じゃ。しょうがなかろ」

キッと柳生は俺を横目で見る。
メガネがキラッと逆光で光った。



「それに、あまりにも熱心に見とるもんじゃからの」
「・・・・・・っ」


柳生はメガネのフレームを指で持ち上げながら俺から視線を元に戻す。


(おーおー・・・珍しくムキになりおった。そんなに奴さんらが気になるか)


柳生の目線の先を追いかければ、やはり例の2人。
我らがマネージャーと参謀だ。
はっきり言って、傍目から見てもいい雰囲気ではないかと思う。
別段、透と柳は恋人同士というわけではないが。


「透が柳に気があるかは分からんぞ?柳生よ」
「仁王くん・・・何の話をしてるんですか・・・」
「何って、恋バナに決まっとるじゃろ」


両の手でハートマークをつくって見せたら、「ハァ・・・」と柳生に溜め息を吐かれた。
なんじゃ、人が折角元気付けてやろうとしちょるのに。


「・・・私はそういうのではありませんよ」
「何言っとるんじゃ、随分熱っぽい目で透のこと見つめとったくせに」
「べ、別に私はそんな邪な目で透さんを見てたわけでは・・・!」
「声がデカいぜよ柳生」
「・・・っ!」


パッと柳生が黙る。


(・・・くくっ・・・・面白いのう・・・)


まあ、柳生の気持ちが解らんでもない。
普段、透と柳生はウマが合うのか、テニス部メンバーの中でも随分仲がよいからの。(真田は別として)
そんな友人が、他の男に取られたみたいでちょっと面白くないんじゃろうな。


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