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どうしたらいいかしら。
この状況を打破するには。
からかいのまなざし
私、清水七尾は考えてる。
だって、どうしようもないんだもの。このままでいるわけにもいかない。
何とかしてこの状況をどうにかできないかしら。
何がって?
それは・・・
「ところで清水、沖縄へはパスポートがないと行けないのは知っているか?」
「えっ!?そうなの柳!?」
「クッ・・・クク・・・。冗談だ。沖縄は日本の領土だ。・・・まさか引っかかるとは思わなかったぞ」
目の前にいるクラスメイトの柳蓮二は、心底面白そうに笑っている。
クツクツと、悪びれた様子もなく笑っている。
「あ、酷い・・・!・・・それに笑いすぎ!」
「別に酷くはないだろう?ちょっとからかってみただけだ」
柳はそう言って、スイと黒板消しを手にとり、丁寧に黒板を消し始めた。
私はそれを横目で見ながら学級日誌を書き始める。
今日は、私と柳の日直当番で。
放課後こうして2人で仕事をしているのだ。
ええと・・・今日は、4月の・・・1日・・・。
「あ」
「気づいたか?」
エイプリル・フール・・・・・・。要するに嘘を吐いてもいい日。
「エイプリル・フールだからって・・・別に嘘吐かなくたっていいじゃない・・・」
「フ・・・そう怒るな。仁王に比べたら可愛いもんだ」
まあ、あの詐欺師が今日という日を楽しまないはずはない。
そう言ってまた黒板を消し始める柳。
なんか釈然としない。
「・・・お言葉ですけどねぇ。沖縄が日本の領土だってくらい知ってるんだからね・・・?」
「では、北海道は?」
「北・・・海道・・・はー・・・。も、もちろんパスポートなしで行けるに決まってるじゃない!!」
「フ・・・さすがに引っかからなかったか。当りだ」
何だこの男!!馬鹿にしてんのか!!
「柳、ずるい」
「何がだ?」
「・・・だって柳が言うと全部本当っぽく聞こえるんだもの。だからずるい」
「・・・それは、お褒めに預かり光栄だな」
頬を膨らませると、またおかしそうに笑う柳。
だって、立海の歩く辞書。なんて言われている柳にあんなこと言われたら、
誰だって一瞬疑ってしまうに違いない。もしかしたらそのまま信じてしまう人もいるかも。
だから、最初からこういう日は柳みたいな人に分があるようにできてるのだ。
「では・・・」
「ん?」
黒板を消し終わった柳が、カツカツとこちらに向かって歩いてきた。
ピタリと目の前で止まる。
「俺が清水を好きだというのは知っているか?」
「ふぁ・・・っ?」
突然の出来事に、変な声をあげてしまった。
え?何?柳が私を好き?
「この・・・タイミングで言われても・・・説得力がないんですけど・・・。また・・・もしかして嘘?」
「・・・・・・そうだな・・・嘘だ」
グッ・・・。
意地悪い。これはからかいのレベルじゃないぞ・・・。
だって、実は好きなんだ。柳のこと。
嘘でもいいから好きだって、言って欲しいと思ったことだってあるよ。
でも、こんな、やっぱり。・・・嬉しくない・・・・・・。
勝手にドキドキする心臓に、馬鹿だなあ。としか言えなかった。
「そんな顔するな清水」
「だ・・・って・・・。いけないんだよ・・・そういうの・・・嘘で言うのはっ・・・」
やっとの思いで言葉を搾り出す。
私、今きっと凄く酷い顔してる。
柳の馬鹿!馬鹿!馬鹿!!!
そんなことを悶々と考えていると、
「嘘だ」
という柳の声が聞こえた。
「嘘と言ったのが、嘘だ。」
「・・・・・・・・・信じられませんよ。もう」
「・・・すまん。お前の反応が面白くてな」
そんな優しい顔したって、無駄!
立海の歩く辞書って言っても、もう今日は信じられない。
「嘘の嘘だ。だから本当。・・・俺が清水を好きなのは、本当」
「・・・それで、また嘘って言うの・・・?ズルいよ柳・・・」
「・・・まいったな」
もう、嘘とか本当とか分かんない。
私が柳を好きなのは、本当だけど、柳はどっちなの?
何でこういうこというの?
何で惑わすの?馬鹿馬鹿馬鹿!!!
「嫌い、柳なんて・・・」
「・・・それは・・・嘘?」
「嫌いっ、ですぅー・・・!!」
嘘だよ。本当は好きだよ。
「・・・それが、本当だとしたら、俺は失恋したことになるな」
「・・・!」
机を睨みつけていた顔をパッとあげると、困ったような悲しそうな顔をした柳がいた。
「俺は、清水が好きだぞ」
「私は、嫌い・・・」
「本当に?」
「本当に・・・嫌い・・・」
嘘。本当は好き。本当に好き。
好きだよぉ・・・。
もう引っ込みがつかなくなっちゃって、なんだか悲しくなってきちゃって、
目からはポロポロと涙が出てきた。
もう、どうしたらいいんだろう。
「泣くな、清水」
「・・・だって、だって・・・」
「俺が悪かった・・・。だから泣くな・・・」
ついには柳まで泣きそうな顔になちゃって。
なんでそんな顔するの・・・?
「すまん・・・清水。こんな・・・つもりじゃなくて・・・」
柳は、心底申し訳なさそうな、後悔してるような顔をした。
「本当に、本当に・・・清水のことが・・・好きなんだ・・・」
真面目な柳の声が頭に響いた。
ごめん、柳。
私、馬鹿で、嘘とか本当とか、駆け引きとか分かんなくて。
でも、でもね。これだけは言えるよ。
「本当は・・・嘘。嘘なのが・・・本当なの・・・」
私はしゃくりあげながら、そう言った。
言葉がどんどん溢れてくる。
「本当は・・・本当は・・・、好きだよ・・・。柳のこと・・・好きだよぉ・・・」
またポロポロ涙が溢れてきて、涙で柳の顔も見えなくなってしまった。
そしたら、柳が両手で私の頬をソッと包んだ。
柳の指が涙の軌跡を伝う。
「本当か?・・・清水は、本当に俺が好きか・・・?」
「嘘言って・・・どうするんだよぉ・・・馬鹿ぁ・・・」
泣くな。とか、すまん。とかオロオロする柳を尻目に、私は枯れるくらい泣いた。
「好きだよ。好きだよ。馬鹿柳。私は、本当は・・・凄く好き・・・」
涙で濡れた目で、睨みつけてやった。
目と目が交差する。
柳の手は、きっと私の涙でグショグショ。
しばらくそのまま見詰め合っていたら、急に柳の顔がカァッと赤くなった。
まるで言葉が遅れて届いたみたいな。
凄く、時間差で。
まるで金魚みたいに、口がパクパクしてる。
そんな柳を見て、私も顔が熱くなる。
「俺も・・・凄く、好きだ・・・」
どうしたらいいかしら。
この状況を打破するには。
だって、もう少しで部活始まっちゃう。
この、愛の告白大会を・・・どうにかしてください。
【終】
頑張ったぞ・・・俺・・・。
めっちゃくっちゃ甘くしてやったぞ・・・(死にそうな戦士のような感じ)
どうですか!!!本当頑張ったんですけど!!!!!!
柳!!!
むしろ、これ誰?みたいな^^
でも若さを出せた気がするので、オールOK!!!
これ、不二とか仁王でもよかったね。
むしろ途中から「このシチュエーション不二夢じゃねえの・・・?」みたいな・・・。
はあ、何だか砂糖を飲んだ後みたいな気分だよ・・・。甘い・・・。
清水さんと柳・・・後はもう勝手にやってくれ って感じ(爆笑)
この状況を打破するには。
からかいのまなざし
私、清水七尾は考えてる。
だって、どうしようもないんだもの。このままでいるわけにもいかない。
何とかしてこの状況をどうにかできないかしら。
何がって?
それは・・・
「ところで清水、沖縄へはパスポートがないと行けないのは知っているか?」
「えっ!?そうなの柳!?」
「クッ・・・クク・・・。冗談だ。沖縄は日本の領土だ。・・・まさか引っかかるとは思わなかったぞ」
目の前にいるクラスメイトの柳蓮二は、心底面白そうに笑っている。
クツクツと、悪びれた様子もなく笑っている。
「あ、酷い・・・!・・・それに笑いすぎ!」
「別に酷くはないだろう?ちょっとからかってみただけだ」
柳はそう言って、スイと黒板消しを手にとり、丁寧に黒板を消し始めた。
私はそれを横目で見ながら学級日誌を書き始める。
今日は、私と柳の日直当番で。
放課後こうして2人で仕事をしているのだ。
ええと・・・今日は、4月の・・・1日・・・。
「あ」
「気づいたか?」
エイプリル・フール・・・・・・。要するに嘘を吐いてもいい日。
「エイプリル・フールだからって・・・別に嘘吐かなくたっていいじゃない・・・」
「フ・・・そう怒るな。仁王に比べたら可愛いもんだ」
まあ、あの詐欺師が今日という日を楽しまないはずはない。
そう言ってまた黒板を消し始める柳。
なんか釈然としない。
「・・・お言葉ですけどねぇ。沖縄が日本の領土だってくらい知ってるんだからね・・・?」
「では、北海道は?」
「北・・・海道・・・はー・・・。も、もちろんパスポートなしで行けるに決まってるじゃない!!」
「フ・・・さすがに引っかからなかったか。当りだ」
何だこの男!!馬鹿にしてんのか!!
「柳、ずるい」
「何がだ?」
「・・・だって柳が言うと全部本当っぽく聞こえるんだもの。だからずるい」
「・・・それは、お褒めに預かり光栄だな」
頬を膨らませると、またおかしそうに笑う柳。
だって、立海の歩く辞書。なんて言われている柳にあんなこと言われたら、
誰だって一瞬疑ってしまうに違いない。もしかしたらそのまま信じてしまう人もいるかも。
だから、最初からこういう日は柳みたいな人に分があるようにできてるのだ。
「では・・・」
「ん?」
黒板を消し終わった柳が、カツカツとこちらに向かって歩いてきた。
ピタリと目の前で止まる。
「俺が清水を好きだというのは知っているか?」
「ふぁ・・・っ?」
突然の出来事に、変な声をあげてしまった。
え?何?柳が私を好き?
「この・・・タイミングで言われても・・・説得力がないんですけど・・・。また・・・もしかして嘘?」
「・・・・・・そうだな・・・嘘だ」
グッ・・・。
意地悪い。これはからかいのレベルじゃないぞ・・・。
だって、実は好きなんだ。柳のこと。
嘘でもいいから好きだって、言って欲しいと思ったことだってあるよ。
でも、こんな、やっぱり。・・・嬉しくない・・・・・・。
勝手にドキドキする心臓に、馬鹿だなあ。としか言えなかった。
「そんな顔するな清水」
「だ・・・って・・・。いけないんだよ・・・そういうの・・・嘘で言うのはっ・・・」
やっとの思いで言葉を搾り出す。
私、今きっと凄く酷い顔してる。
柳の馬鹿!馬鹿!馬鹿!!!
そんなことを悶々と考えていると、
「嘘だ」
という柳の声が聞こえた。
「嘘と言ったのが、嘘だ。」
「・・・・・・・・・信じられませんよ。もう」
「・・・すまん。お前の反応が面白くてな」
そんな優しい顔したって、無駄!
立海の歩く辞書って言っても、もう今日は信じられない。
「嘘の嘘だ。だから本当。・・・俺が清水を好きなのは、本当」
「・・・それで、また嘘って言うの・・・?ズルいよ柳・・・」
「・・・まいったな」
もう、嘘とか本当とか分かんない。
私が柳を好きなのは、本当だけど、柳はどっちなの?
何でこういうこというの?
何で惑わすの?馬鹿馬鹿馬鹿!!!
「嫌い、柳なんて・・・」
「・・・それは・・・嘘?」
「嫌いっ、ですぅー・・・!!」
嘘だよ。本当は好きだよ。
「・・・それが、本当だとしたら、俺は失恋したことになるな」
「・・・!」
机を睨みつけていた顔をパッとあげると、困ったような悲しそうな顔をした柳がいた。
「俺は、清水が好きだぞ」
「私は、嫌い・・・」
「本当に?」
「本当に・・・嫌い・・・」
嘘。本当は好き。本当に好き。
好きだよぉ・・・。
もう引っ込みがつかなくなっちゃって、なんだか悲しくなってきちゃって、
目からはポロポロと涙が出てきた。
もう、どうしたらいいんだろう。
「泣くな、清水」
「・・・だって、だって・・・」
「俺が悪かった・・・。だから泣くな・・・」
ついには柳まで泣きそうな顔になちゃって。
なんでそんな顔するの・・・?
「すまん・・・清水。こんな・・・つもりじゃなくて・・・」
柳は、心底申し訳なさそうな、後悔してるような顔をした。
「本当に、本当に・・・清水のことが・・・好きなんだ・・・」
真面目な柳の声が頭に響いた。
ごめん、柳。
私、馬鹿で、嘘とか本当とか、駆け引きとか分かんなくて。
でも、でもね。これだけは言えるよ。
「本当は・・・嘘。嘘なのが・・・本当なの・・・」
私はしゃくりあげながら、そう言った。
言葉がどんどん溢れてくる。
「本当は・・・本当は・・・、好きだよ・・・。柳のこと・・・好きだよぉ・・・」
またポロポロ涙が溢れてきて、涙で柳の顔も見えなくなってしまった。
そしたら、柳が両手で私の頬をソッと包んだ。
柳の指が涙の軌跡を伝う。
「本当か?・・・清水は、本当に俺が好きか・・・?」
「嘘言って・・・どうするんだよぉ・・・馬鹿ぁ・・・」
泣くな。とか、すまん。とかオロオロする柳を尻目に、私は枯れるくらい泣いた。
「好きだよ。好きだよ。馬鹿柳。私は、本当は・・・凄く好き・・・」
涙で濡れた目で、睨みつけてやった。
目と目が交差する。
柳の手は、きっと私の涙でグショグショ。
しばらくそのまま見詰め合っていたら、急に柳の顔がカァッと赤くなった。
まるで言葉が遅れて届いたみたいな。
凄く、時間差で。
まるで金魚みたいに、口がパクパクしてる。
そんな柳を見て、私も顔が熱くなる。
「俺も・・・凄く、好きだ・・・」
どうしたらいいかしら。
この状況を打破するには。
だって、もう少しで部活始まっちゃう。
この、愛の告白大会を・・・どうにかしてください。
【終】
頑張ったぞ・・・俺・・・。
めっちゃくっちゃ甘くしてやったぞ・・・(死にそうな戦士のような感じ)
どうですか!!!本当頑張ったんですけど!!!!!!
柳!!!
むしろ、これ誰?みたいな^^
でも若さを出せた気がするので、オールOK!!!
これ、不二とか仁王でもよかったね。
むしろ途中から「このシチュエーション不二夢じゃねえの・・・?」みたいな・・・。
はあ、何だか砂糖を飲んだ後みたいな気分だよ・・・。甘い・・・。
清水さんと柳・・・後はもう勝手にやってくれ って感じ(爆笑)
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